不思議なゲーム屋

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僕が近づくと魔女帽子の口元が見えた。 柔らかそうな唇……。 不純な考えを振り払うように頭を振って小さく息を吐く。 「お客様……お探しのものはありました?」 「あったんですがちょっと財布の方が……」 僕は眼鏡を取って頭を掻く。これは困った時にやってしまう僕の癖である。子供の頃から直らない。 「そう……」 魔女帽子は立ち上がって店の奥に消えていった。 「何なんだ……?」 僕が首を傾げていると魔女帽子がゲームソフトを持ってきた。 何の変哲もないゲーム。 だが、僕はそのゲームに魅入られていた。
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