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僕は何故か積極的な雪那さんにドキドキを隠せなかった。
煙が出てると思うほどに顔が熱い……。
「いきなりどうしたんです雪那さん!?」
「垣田さんに……負けない。ノウェさんにも」
「涙未さんに?」
意味がわからない。
二人は僕を使ってゲームでもやっているのだろうか。
「私だって負けません!!」
ノエルが叫んだ時、ふわりと何かを上げた。流れ的に僕は目を開けられない展開だろう。
「遥斗様。もう目を開けていいですよ」
「いい、断る」
「遥斗君……見て……?」
ぐっ……僕の理性が揺らぐ。よく考えれば美少女が下着を見せてくれているんだ……見ても……。
目を薄目……。
スカートを上げている二人がうっすら見えた。
「楽園がそこに!?」
結局僕は意気地なしだ。いや、男として戻ってこれたのだ。
お祝いしよう。よく理性の崩壊を止めたね僕。
「あ、そうだ……"こっち"の遥斗君にはまだ……言ってなかった……よね?」
「こっちの僕?」
雪那さんは無言で頷いて頭一つ上の僕を見た。
ほのかに赤くなった頬が可愛い……。
「遥斗君」
「はい?」
「好き……」
麻宮遥斗。生まれて初めて告白……されました。
ノエルが頬を膨らませていたのを僕はスルーしたのを覚えている。
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