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今回は気を失っていないらしい。目を開くと僕はそのまま座っていた。
「私服配布って何だ?」
「遥斗様。多分これかと」
ノエルが僕の肩を指でつついた。振り返るとジーンズを持っているノエルが居た。
このジーンズは多分僕のではない。私服配布……ってこうゆうこと?
「っ!?」
僕が目をそらしたのは雪那さんが白いワンピースを着てみようと服を脱いだからだった。
首から音が鳴ったのは気にしないようにしよう。
「これで私も遥斗様とデート出来ます!!!」
「サイズ……ぴったり」
コントローラーを握りながら背中越しに聞こえる布が擦れる音に何かドキドキした。
多分ノエルが脱いでいるところだろう。
雪那さんはワンピースの裾をひらひらさせながら僕の隣に座って腕を組んだ。
「遥斗君……好き……」
目を閉じて腕に頬ずりしている雪那さんを僕は正直可愛いというセリフを隠す事は出来なかった。
「雪那さん、可愛い……」
「うにゅ……」
僕の意識が雪那さんに持っていかれる前にクリアしよう。
僕の意識の半分は雪那さん可愛いで埋まっていた。
ジーンズとTシャツ姿のノエルの頭を撫でた事もプラスしてゲームを放棄しそうになったのをよく覚えている。
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