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電信柱の上に人影がいる。
見間違えでなければそれはもちろん人影である。
電信柱の人影は頭に(安眠くん)と書いてあるアイマスクをつけ小さな体に不釣り合いな異常に袖が長い服を着た少女だった。
「ねぇ、バク蔵。今日の悪夢は?」
彼女は傍らにいる真っ白いバクに言った。
彼女の名前は(眠 千姫)
彼女は悪夢回収バスターズというなんとも妙なことを仕事にしている人間である。
紫がかった黒髪は腰ぐらいの長さがある。深緑色の瞳は今にも眠そうなほどトロンとしている。
「今日の悪夢は3丁目のみっちゃんだ。」
この3丁目のみっちゃんと言った白いバクは名前を誰がつけたかバク蔵という名前で腰にベルトから壷をさげている。壷の中には割り箸のような棒が大量に入っている。
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