嘘の代償

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 最近、自分が分からないと思う時がある。  俺には支えになるものはないし救われたものすらない。  まるで、自分が自分に見放された感覚だ。  自分に問いかける。  俺は平気か?  返事はいつもノーだ。  何処までも不安定な自分を隠すために本心を隠しながら生きている。そう、自分にも他人にも嘘を吐いて生きている。  いつか本来の自分を取り戻せるのなら今は嘘を吐き続ける。  後悔はない。今を代償に払ってでも本心で話せる様になるために嘘を吐く。 「五年一組。川嶋太郎」 「え、川嶋君。この作文重くないかい?」   ~おわり~
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