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出会い
俺の親父は日本の裏を取り仕切る頭だ。
俺はその息子。
・・・いや、あいつにしてみれば俺はただの駒だ。
他にどれだけ腹違いの兄弟がいるのかもしらねぇ。
しかし俺には関係ない。
別に親父にどれだけ子がいようと、裏で何をしていようと興味はなかった。
あいつも俺のことに無関心だった。
俺を空気のごとく扱ったと言っても過言ではないだろう。
別に俺はそれでも良かった。
むしろ好都合だった。
学校は高校にも行かずに、中学時代に荒稼ぎした金で事業を興した。
俺にはまっとうに生きるなんざ無理だと更々決めつけて。(実際無理だったが。)
しかし、やってみれば俺にはそっちの才能があったのか、会社は瞬く間に大きくなり、気が付けば裏社会でのNo.2になっていた。
別に裏社会でのトップになろうとしていたつもりもないし、俺はこの退屈な人生が少しでも楽しくなればそれで良かったのだが、あいつはそうは思わなかったのだろう。
俺がぐんぐん勢力を増してきていることに焦り、俺を潰そうとした。
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