‡第零幕‡

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少年はその後、夜の街を歩き彼が暮らす魔術学園へと入っていく。 「ヤバイな………消灯時間過ぎちまった。 寮の正面玄関閉まってるな。 だりぃ………」 少年は愚痴を言いながら寮の裏に回る。 「そこにいるのは誰だ!」 少年の後ろから懐中電灯らしきものを持った女性が声を発する。 「僕ですよ。レイナ先生。」 少年はヤバイと思いながらも笑顔を浮かべて振り返った。 振り返った先にはタバコをくわえた女性がいた。 赤い長い髪はボサボサで無造作に伸ばされていた。 「紫戒(シカイ)か。 夜間外出届が出ていたがこんな時間に帰ってきたのか?」 レイナ先生と呼ばれた女性は呆れながら言った。 「ええ。もっと早くに帰ってくるつもりだったんですが……… 不良に絡まれて今の時間になりました。」 と少年は黒い瞳をレイナに向けて言った。
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