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見つめながら耳を澄ますと整った寝息が聞こえる。
胸の中がじわじわと暖かいもので満たされてくる気がした。
やっぱり、すごく好き。
…でも、いつまでもこうしてるわけにはいかない。
きっとしんちゃんは起きたら昨夜のことなんて忘れてるに決まってる。
目の前にいるぼくを見たら驚くだろう。
幸せは夢で終わらせなくちゃ。
しんちゃんはぼくと違って、真っ当な人生を歩んでる。
これからだって素敵な奥さんつかまえて子供産んで幸せな家庭をつくるんだ。
邪魔者は退散しなきゃ。
夢は、これでおしまい。
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