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「おはよう」
こちらに近付いてくるしんちゃんに素早くコップに水を入れて差し出しながら笑顔を向けた。
「ありがと…」
少しだけ口角を上げて無理に微笑んでぼくから受け取った水を一気に飲み干した。
「あーきもちわるー」
飲み干したコップを流しに置いたら両手を流しの縁に置いてうなだれながら叫んだ。
ぼくはパンをひっくり返しながら思わずくすり、と笑ってしまった。
「…俺、そんなゆうべ酔ってた?」
笑い声が聞こえたのかゆっくりぼくの方を見て訊ねた。
少し胸の奥がちくりとした。
やっぱり、覚えてないんだ…
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