はじまり

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懇願、といった感じで二人が必死に拝み倒しますが、私にも譲れないんです。今回は。 だって私、猫苦手ですから。 獲物(猫じゃらし)を奪い取るために鋭くとがった爪! 一見無防備そうに見えるけど実は虎視眈々と獲物(猫じゃらし)を狙っている瞳! 獲物(猫じゃらし)の動きに合わせてゆらゆらと隙のない動きをする様は恐怖しか覚えません! 「…ともちゃんが意地張ってるなら、ボクともちゃんと一緒に学校行かないもん」 「ゆ、優季くん…?嘘…ですよね?」 私の言葉に悲しそうに顔を横に振るご主人様。 「分かりました!探すの手伝いますから一緒に学校に行かせてください!」 恥もプライドもなにもかも捨て去る勢いで私は土下座をしました。 所詮、ご主人様あってのこの命。 ご主人様と過ごせない日常に意味はあるでしょうか? いや、ないです!反語。
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