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何日かしてまた電話がかかってきた。
けれど…
相手は聖ではなかった。
「もしもし?」
相手は…19才の悠生だった。
「薫ちゃん?悠生だけど?」
悠生の声を聞くと…私はなぜかドキドキした。
「どうしたの?」
すると
「聖がさぁ、ちょっと荒れちゃって落ち込んでるんだ。今メンズにいるんだけど来れない?」
悠生は私に会いたかったわけじゃなかった。
それでも私は悠生に会いたくて出かける事にした。
待ち合わせの場所に行くと悠生が立って待っていた。
「ごめんな、来てもらって。」
悠生の顔を見て…ドキドキしてしまう。
「いいの、暇だったから♪」
そう言うと、悠生と店に入った。
「ほら、聖!薫ちゃん来たよ!」
カウンターに顔を伏せている聖。
だいぶ酔っていたようだ。
「かおる~」
聖が私に抱きついてくる。
「どうしたの?なんかあった?」
優しく声をかける。
話しを聞くと…
どうやら女関係でもめたらしかった。
「かおる…俺と付き合って!」
聖にいきなり言われてしまう。
「何言ってんの?」
私は悠生の顔をチラッと見た。
私は…
年下と付き合う気なんかさらさらなかった。
それに…
私が気になるのは聖ではない…
悠生なのだ。
しばらくすると聖は半分寝ていた。
「悠生は彼女いないの?」
私は思いきって聞いてみた。
「いないよ♪なんで?」
悠生に言われて
「ちょっと聞いただけ。」
私はごまかした。
私は…
気づいてしまった…
自分が…
悠生に恋をしてしまったのだと…
その日は少し飲んでから家に帰った。
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