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私に電話をかけてくるのはほとんど聖だった。
聖だけは…やっぱり恋愛対象ではなかった。
服のセンスも悪いし、だらしない。
多分…昔はヤンキーだったのだろう…
シンナーでもやったのか歯並びも悪かった。
顔も一重でかっこよくはない。
ただ遊ぶだけの日々が過ぎる。
私はある日…
思いきって悠生に話しをしてみた。
「私…聖より…悠生の方が好き…」
私のいきなりの告白に驚く悠生。
「嬉しいよ♪薫はかわいいし。けど…俺とは付き合わない方がいいよ…」
悠生に…
あっけなくフラれてしまった。
「嬉しいけど…薫は傷つけたくない。」
悠生の言ってる事がわからなかった。
傷つけたくない…
その意味がわからなかった。
私はただ、悠生が好き…
それだけなのに…
数日後…
私は聖の彼女になった。
聖に何度も付き合って欲しいと言われてしまったのだ。
それに…
悠生にも、聖と付き合って欲しいと言われたのだ。
「聖は服のセンスないし、ガキだし。だから薫に変えて欲しい。年上の彼女の方が聖には合うからさ♪」
聖は悠生の親友だ。
私は…
悠生への気持ちを消すかのように…
結局は聖と付き合う事にしたのだ。
ある意味…
悠生への当てつけだったのかもしれない…
こんな変な状況で、私は聖と付き合う事にした。
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