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「テメェ、今俺が朱無姫に告ってんだろ? もう少しで付き合えんだろ? 殺すぞ? ん?」
憤怒の表情で乱入者を睨む告白生徒。
その前に、僕がOKするの前提なんだ。
「貴様が姫とつきあうぅ? ハッ! おこがましいにも程がある!」
いや、君にとって僕はなんなんだい? おこがましいって僕何物だよ。
「テメェ、名乗れ」
多分同じ一年生に、睨みを効かせる告白生徒。もうなんなんだろ、コレ。
「俺の名前は――」
「あ、いいよ別に。覚えられそうにないから」
「俺様しょーっく!!!」
僕がそれを遮り、声をかけると、クラスメートが思わず笑みを零す。
無論クラスメートは僕が男だと知ってるから、目の前の惨事に一種の余興めいたものを感じているのだろう。助けてはくれない。
僕の前には、二人の男が互いに睨み合うという状況。
理由は一人の男に惚れた(?)から。
どうしよう。
物凄く情けない。
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