姫と朱無姫―アカナシヒメ―

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「姫……しばしお待ちを」 僕を十字架の前の机に座らせにっこりと笑うひーちゃん。 僕の気持ちが一切伝わってない!? しかも更にスピードが上がって――― 「え、ちょ、ひーちゃんその藁束は何!?」 十字架の下につまれた藁を見て、僕は顔が青ざめるのを感じた。 だって、これではまるで――― 「火炙りですが…どうかしましたか?」 「どっ、どどどどうかしましたか? じゃないよ!! 危ないから!」 僕の真剣な訴えに、ひーちゃんは顎に手をやりながら… 「処刑ですので」 割と本気な顔でそう言った。 もう本気でダメだよこの子!! これが僕の普段の日常。 今日までの日常。 さぁ、僕とひーちゃん……ううん、王妃との冒険の序章はすぐだ。 放課後に、世界は変わる。 頑張って、朱無姫。
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