883人が本棚に入れています
本棚に追加
時は移り放課後。
下校中の僕は大きく溜め息をついて、隣の幼なじみを見る。
今日も大変だった……
あの後本気でひーちゃんは火を付けようとするし、先生は面白がって煽るし…
「ひーちゃん、もう火炙りしちゃダメだからね!」
「申し訳ありません姫。今度からは斬首に――」
「そういう問題じゃないよ!!!……って、なんだろあれ?」
ひーちゃんに説教をしていると、道路の真ん中に何かが落ちているのを見つけた。
普段の僕なら見向きもしないが、何故かそれを取らなければと思った。
「きゃらぱに……の白紙カードですね。三十枚セット、珍しい落としものですね」
それは白紙のカードだった。
しかも、三十全てのカードに保存加工がされている珍しいタイプだ。
今世界中で流行っているカードゲーム。きゃらぱに……
こんな加工したものを普通落とすだろうか。
残念だけど僕はきゃらぱにをやっていない。
丁度いいや、貰っておこう。
最初のコメントを投稿しよう!