姫と放課後のプレリュード

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時は移り放課後。 下校中の僕は大きく溜め息をついて、隣の幼なじみを見る。 今日も大変だった…… あの後本気でひーちゃんは火を付けようとするし、先生は面白がって煽るし… 「ひーちゃん、もう火炙りしちゃダメだからね!」 「申し訳ありません姫。今度からは斬首に――」 「そういう問題じゃないよ!!!……って、なんだろあれ?」 ひーちゃんに説教をしていると、道路の真ん中に何かが落ちているのを見つけた。 普段の僕なら見向きもしないが、何故かそれを取らなければと思った。 「きゃらぱに……の白紙カードですね。三十枚セット、珍しい落としものですね」 それは白紙のカードだった。 しかも、三十全てのカードに保存加工がされている珍しいタイプだ。 今世界中で流行っているカードゲーム。きゃらぱに…… こんな加工したものを普通落とすだろうか。 残念だけど僕はきゃらぱにをやっていない。 丁度いいや、貰っておこう。
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