『   』

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  オレは来た道を戻る。 真っ暗で右も左も同じ真っ平な道だったけど、道に迷う事はなかった。 オレはいつも此処にいたし此処しか道は無かったのだから。 歩く度に彼の思い出が頬を撫でていく。 彼はこんなオレを笑っただろうか、怒っただろうか。 笑っていてくれたら良い。彼には笑顔が似合うな、と思ってクスリと笑った。          
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