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バスを降りて徒歩10分、
家に着くと鍵を開けた。
誰もいない家に向かって
ただいま、と言ってみる。
そんなことをすれば
余計に静寂が増すだけだと
何度も繰り返し知っているのに
それでも溢すように出てしまう。
2階に上がり自室に入ると
着替えて勉強机に向かった。
小学生になった時に
買ってもらった勉強机
高さを変えながら使い続けている
今も昔も
ここから見る景色は変わらない。
ひたすらに教科書を開き
問題集を解く日々に
何ら変化はない。
ずっと永遠に続くのだ。
両親の理想の子供で
あり続けるために
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