初授業と特訓と……

2/19

12223人が本棚に入れています
本棚に追加
/309ページ
――ピピピピピピピピ 朝。 いつものように規則的な機械音が俺の耳に届く。 慣れとは凄いもので、まだ1週間ちょっとしか経っていないのにも関わらず、まるで今までそうだったように自然と体が動く。 いつも通りに目覚ましを止め、 いつも通りに起き、 いつも通りに朝食を作り、 そしていつも通りにアイツらが来る。 ピンポーン 俺は玄関までアイツらを迎えに行き、ソファーに座らせる。 何度も言うがこれはもう毎日の日課だ。 だからすでに制服に着替えている。 今日もいつも通りの生活が始まるのか……そう思っていた。あの龍牙の一言を聞くまでわ。 「今日は初授業だな」 忘れてた…… 授業=魔法のこと 龍牙達は中学でやったから大丈夫だが、俺は初めて魔法の授業を受ける。 今更ながら緊張してきた。 「どうした?まさか緊張してんのか?」 何故わかったのかはわからないが、龍牙が面白そうに尋ねる。 「何楽しそうな顔してんだよ」 「だってさ、お前は一年生全員の前には立てたのに、授業なんかで緊張してんだもん」 言われてみれば確かにそうだ。 でもそれは中学の頃に数回経験したことがある。だけど魔法の授業は受けたことがない。 今回は話が別だ。  
/309ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12223人が本棚に入れています
本棚に追加