12223人が本棚に入れています
本棚に追加
/309ページ
「うっ……ごめんなさい。僕が悪かったです。でもさ、あれは無理だろ?」
まぁ確かに気持ちは分からなくもない。
「わかったよ。んで、何だっけ?」
「だから、さっき何て言われたんだ?」
「あぁ、あれは……」
いや待て。龍牙に言ってもいいのか?
わざわざ小声で伝えたってことは聞かれたくなかったんじゃ……。
「こっそり詠唱破棄のコツを教えてもらったんだよ」
俺は結局言わないことにした。
ちゃんと確認を取ってから教えようと思ったからだ。
「ふ~ん。まぁいいけど、後でちゃんと教えろよ?」
龍牙にはバレてたみたいだな……。
「わかった。聞いてみる」
としか言えないよな。
俺はとりあえず龍牙と別れ、もとの場所に戻ってきた。
「はぁ……仕方ない。詠唱破棄の練習でもするか」
その後はずっと詠唱破棄の練習をしていた。
結果?
出来てないに決まってるだろ。
何で出来ないのかな……。
結局、俺の学園生活1日目は変わったこともなく終わった。
最初のコメントを投稿しよう!