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――放課後
俺は今第8訓練所にいる。
修司さんならここに来ると思ったからだ。
俺の予測は当たっており、扉から修司さんが入ってくる。
「悪いね。学園長からの言い付けでね、君の上級魔法以上の練習には俺も同伴しなくちゃならないんだ」
「それは構いません。俺のこの“力”は未知数ですし、修司さんがいた方が練習になると思いますから。まぁ、修司さん達は俺の“力”が何か分かってるんでしょうけど……」
「……すまないね……まだ教えることはできない」
「いいですよ。でもこの“力”の事、友達には話していいですか?何かバレてるみたいなんで……」
「光輝君が信用してるなら構わないよ。
ただ、あまり口外しないように。
教えるなら友達にもそう伝えるんだ」
「分かりました。じゃあ早速始めていいですか?」
修司さんは頷き、俺はそれを確認して少し離れた。
そして魔術書を開き、目的のページまで捲る。
【裁きの十字架】
上級魔法だけあって、魔方陣も複雑だし詠唱も長い。
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