12223人が本棚に入れています
本棚に追加
/309ページ
あの日から毎日放課後に特訓をしている。
何故か第8訓練所には人が来ないので遠慮なく練習することができる。
今やこれが日常となってしまった。
そして今日も……。
「あぁ~もう!何で出来ないのよ!!!」
みんな苦戦しているのでした。
「やっぱり難しいね。上級魔法は……」
如月程ではないにしろ、翔もやや不機嫌だ。
宮世と彩華は黙々と練習している。
そういえばこの2人は上級魔法の難しさをよくわかってたな。
だから愚痴をこぼすこともないんだろう。
「ちょっとバカ!何かコツとかないの?」
如月は俺の指導をしていた龍牙をバカ呼ばわりしながらもアドバイスを求める。
ったく、図々しいヤツ……。
「神城……アンタ今失礼なこと考えたでしょ……」
そういえば如月だけ俺のことを苗字で呼ぶ。
まだ認められてないからだろう。悔しい思いと同時に悲しくもある。
まぁ俺も苗字で呼んでるから人のこと言えないんだけどな……。
「別に考えてねぇよ」
ホントは考えてたけどな……。
「ふぅ~ん……まぁいいわ」
如月は俺の反応がつまらなかったのか、特に気にした感じもなく龍牙に向き直った。
最初のコメントを投稿しよう!