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「き、奇遇だな。お前と意見が合うなんて……。
俺もそう思ってたとこだよ」
え?ビビり?知るか!!誰だって自分の命が大切さ。
だが当然、如月の声は龍牙にも届いていたわけで……。
そして俺の返答も聞こえてたわけで……。
更に助けを求めるように俺を凝視してくるわけで……。
「さすがね神城。アンタのことちょっとだけ見直したわ
さぁ、一緒にコイツを消しましょ」
そう言って笑う如月。
俺はコイツの笑った顔を見るのは初めてだ。
普通だったら一目で恋に落ちてもおかしくないぐらい可愛い。
普通ならな……。
今のコイツは人の皮を被った魔王だ。
この笑顔の裏に隠された素顔は俺達しか知らない。
「ま、待て。コツあるかもしれないから。頑張って考えるから許して!!」
龍牙も素顔を見てしまったようだ。
『待て』の部分は声が裏返ってたぞ。
「ダメよ。そんなのに頼ってないで努力しないと!」
如月は先程の言葉をキレイに返した。
かなり引きずってるな……ありゃ。
「光輝!!!親友だろ?詠唱破棄のコツを教えてやっただろ?」
如月の説得は無理と判断したようで、今度は俺にすがり付いてきた。
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