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「神城……何かを成し遂げるには犠牲がつきものなの。
アイツは地球を救うために犠牲になった」
如月が指差したのはもちろん龍牙だ。
確かにアイツはお前の怒りを静めるために犠牲になったよ……。
「そしてアンタは私の魔法が成功するための犠牲に……「ならないから!」」
なんて酷い理由だ。
このままじゃ俺も龍牙と同じ運命を辿ってしまう。
それだけはなんとか免れねば。
「なぁ如月、ここは穏便に話し合……「あぁ~もう、焦れったいわね!」」
突如、如月が俺の話を遮って突き飛ばしてきた。
いきなりの行為に俺は反応できず、尻餅をついてしまった。
「いたたた……何すんだよ」
顔を上げた俺は再び見てしまった。
可愛い顔の仮面を被った魔王の素顔を。
魔王はニヤリと笑うと、俺に向けて片腕を突きだした。
「おい……まさか……!」
「大気に満ちる空気よ、凍れ、そして氷の刃となりて切り刻め……【冷厳なる刃】!!!」
「聖なる光よ、我を守りたまえ……【聖光防壁】!!」
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