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「落ち着け龍牙!俺だ、光輝だ!」
「ゴメンナ……あれ、光輝?」
完全に目が覚めた龍牙は、キョロキョロと辺りを見回した。
「あれ?何でこんなに暗いんだ?それにここは訓練所?確か俺は……」
そこまで言って全てを思い出したらしい。
龍牙の顔は光のせいか、青白く見えなくもない。
「お前も災難だったな」
「“お前も”ってことは、光輝もか?」
俺はその問いに、あぁと頷く。
「さっきは見捨てたりして悪かった。お前の気持ちがわかったよ……」
「わかってくれたならいいんだ」
そして俺達の絆は更に深まった。
これだけは如月に感謝しよう。
「そういえば、そろそろ帰らないと……」
今まで忘れてたが、今は11時過ぎだ。
食堂は閉まってるだろうし、自分で飯を作らないと。
どうせ龍牙の分も作らないといけないしな。
「そうだな。それじゃあ帰るか!」
龍牙も賛同してくれ、俺達は訓練所を後にした。
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