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「そんなことはいいからさ、早く食おうぜ」
余程食べたいのか、子供のようにそわそわして落ち着きがない龍牙。
放っておくと勝手に食べはじめてしまいそうだ。
「そうだな。それじゃ宮世、いただきます」
「いただいちゃってください」
早速、宮世特製ハンバーグに手を付ける。
それを食べやすいよう一口サイズにして口に運んだ。
「っ!!」
う、うまい。
噛んだときに滲み出る肉汁が口の中に広がって……やめよ。
それにしてもうまい。
店で食べるのより美味しく感じるのはあれか?愛情を入れてみましたってやつか?
「どう?自信はあるんだけど……」
自信はあると言いつつ、宮世は不安そうな顔をする。
「あぁ、すごく美味しい。龍牙達が絶賛するのもわかるよ。これなら店も開けるって」
「よかった。光輝君もこの味付けでオッケーね」
宮世の料理ならどんな味付けでも美味しくなると思うが……
その時、横から熱い視線を感じた。
まぁ言わずと知れた龍牙だ。
何を言いたいのかは察しがつく。
「なぁ光輝……くれ!」
「断る!」
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