12223人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、あの~……」
そんなバカなことを考えていると、背後から声をかけられた。
後ろからってことはやっぱり俺……だよな?
振り返ってみるとメガネをかけた女子が立っていた。
真っ直ぐな黒髪を背中まで伸ばし、如何にも優等生ですというオーラを放っている。
「えっと……俺?」
確認のため自分を指差すと、その女子はコクコクと頷いた。
可愛い……じゃなくて、優等生が俺に何の用だろ?
なんかマズいことでもしたかな?
唸る俺を余所にその娘は口を開く。
「あの……さっき架神君を魔法大会のメンバーに誘ってましたよね?」
「あぁ。ボロクソ言われたけどな……」
思い出しただけで腹が立つ。
あの野郎……大会で見返してやる。
「そ、それでなんですけど……私じゃダメですか?」
……今何て言った?
私じゃダメですか?
いやいやそんな都合よく入ってくれるわけが……
「悪い。もう1回言ってくれない?」
「わ、私をチームに入れてくれませんか?」
都合いいーっ!
「もちろんオッケーだって!え~っと……名前は?」
「坂――」
「神城~」
嵐……空気を読め……
最初のコメントを投稿しよう!