12223人が本棚に入れています
本棚に追加
「で、いいのか?授業抜け出して」
「いいのいいの。先生も言ってたでしょ?大会に向けて練習してもいいって。あんな敵だらけの所で練習なんてできないわよ」
いや、そんなこと言ってないような気が……
そうは思いながらもしっかり宮世の後に続く。
さっきの会話からわかる通り、俺達は第1訓練所から出てある場所へ向かっている。
そして少し歩いたところで宮世は足を止めた。
「さぁ、着いたわ」
ある場所とは当然、
「やっぱり第8訓練所か」
俺達の使い慣れた場所だった。
「へぇ~。第8訓練所か……初めて来たぜ」
「私もです」
嵐と坂上は期待しているように目を輝かせているが敢えて言おう。
「あんま期待すんなよ。第1訓練所を小さくしたようなもんだから」
俺達は扉を開けて素早く中に入った。
その際見えた2人のがっかりしたような表情は見なかったことにしておこう。
「それで、特訓って言っても何するんだ?」
「いろいろよ。作戦に合ったフォーメーションとか連係とか」
俺の問い掛けに宮世が答える。
「でも……最初にやらなきゃいけないことがあるわ」
「最初にやること?何だ?」
宮世は一拍置いて俺を見ながら口を開いた。
「それは光輝君……あなたとの実戦よ」
最初のコメントを投稿しよう!