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「……は?何で?」
「なるほど……確かに」
首を傾げる俺とは対照的に、龍牙達はわかったようだ。
「どういうことだ?」
「光輝、君は武器を使って戦ったことがあるか?武器だけじゃない。魔法だって動く相手に使ったことはないだろう?」
彩華の説明にハッとする。
みんなは3年間魔法を使ってきた。
逆に俺は1ヶ月程度。
導き出される答えは1つ。
みんなと比べると圧倒的に実戦経験がない。
「気付いたみたいね。光輝君は経験が足りない。だから作戦云々を決める前に光輝君には最低でも中3レベルまで強くなってもらうわ」
中3レベル……それってみんなとたいして変わらないんじゃ?
「まぁ、グダグダ言うより実際にやってみた方がいいわね。翔」
「そういうこと。光輝も早く武器を出しなよ」
翔の手にはいつの間にか双剣が握られていた。
特に変わったところはない普通の双剣だけど、鍔の部分は翼のような形に広がっている。
「わかったよ」
俺も両手に刀を握った。
見る角度で色が変わる黄金色の刀を。
お互いが武器を出したのを見計らって宮世達は少し離れた場所まで移動した。
「それじゃ2人共準備して」
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