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でもその攻撃はあっさりと受け止められた。
「なかなかいいんじゃない。でも隙だらけだね」
翔の持つもう片方の剣が俺の脇に迫ってくる。
「しまっ――」
そう思った時にはすでに遅く、翔の剣は正確に俺の脇腹に直撃した。
だが斬られたような痛みはない。
代わりに気を失いそうな衝撃と共に俺の体は吹き飛んだ。
「ゲホッゲホッ……~~っ!」
いってー!脇腹がズキズキする。
あの魔法……斬撃を打撃にする効果だったのか。
翔の野郎……本気でやりやがって。
俺はなんとか立ち上がった。
正直呼吸するだけでも痛いけどこのままじゃ終われないからな。
「もう終わりか?来いよ」
虚勢を張って挑発したはいいけど、またあの攻撃を喰らうのはゴメンだ。
「また同じ結果になっても知らないよ」
翔が再び向かってくる。
失敗できないからな。
集中だ。集中……
さっきと同じ状況。
さっきと同じタイミングで刀を振るう。
そしてさっきと同じように受け止められた。
ここからだ!
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