大会に向けて

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「へぇ~。武器の能力か……俺のはどんな能力なんだろ」 「私が知るわけないでしょ」 そりゃそうだけど……少しぐらい―― ――いや、コイツにそんな期待するだけ無駄か。 「だいたいさ、どうやって能力がわかるんだよ」 「頭に流れてくる……って言えばいいのかしら。とにかく何故かいきなりわかったのよ。 でも全員がわかるわけじゃない。人によってはわからないまま一生を終える人もいるそうよ。 そういった人達の武器には能力が無かったんじゃないか?って言われてるの」 ふ~ん。なるほどね。 その話がホントなら能力は選ばれた人しか使えないってことか。 ならコイツはスゴい……んだよな。 「ん?何よ?」 俺の視線に気付いた如月は不機嫌そうにこっちを見る。 「いや、お前ってスゴいんだなっと思って」 「ア、アンタが私を褒めるなんて珍しいわね。何か変なものでも食べたんじゃないの?」 失礼な。人がせっかく褒めてやったっていうのに。 如月は俺に背を向けてこっちを向こうとしない。 心なしか耳が赤く見えるような…… まさか! て、照れてる……? あの如月が? いや、まさかな……  
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