魔法大会開催

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ほどなくして、高等部の生徒は全員席に着いた。 まるで予想していたかのようにイスの数がピッタリだ。 うん。驚かないぞ。 「全員席に着いたようなので、これより魔法大会を開催する。それでは学園長、説明をお願いします」 何処からか(たぶんステージ横)聞こえてきた声はいつかのキレた先生のものだ。 そしてステージ横から真衣さんが姿を現した。 その凜とした歩き方に誰もが見とれ、体育館内に真衣さんの履いているハイヒールの音だけが響く。 ……ってか学園長がハイヒールってありなのかよ! やがて真衣さんはステージの真ん中まで来ると頭を下げてからマイクを構えた。 「では、私から今年の試合内容を発表させていただきます。 今年の試合内容は…………サバイバルです」 その瞬間、体育館内は一気にざわめきだす。 真衣さんはその様子を黙って見つめている。 「サバイバルか……こりゃ運がいいな」 「嵐か。どういう意味だ?」 「忘れたのか?俺の武器はなんだ?」 あぁ。そういうことね。 確かに嵐の武器は狭い場所よりこっちの方が向いてるからな。 っと、再び真衣さんがマイクを構えた。 「続きを話してもいいですか?」 その声に騒がしかった声も徐々に静かになっていく。 さすが学園長だ。  
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