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しかし上を向いても真衣さんの姿はない。
あるのは雲一つない青空と暖かく俺達を照らす太陽と風船のようにフワフワと浮いている丸い球体。
……丸い球体?
《皆さん気付きましたか?》
再び聞こえてきた真衣さんの声。
俺の勘違いじゃなければこの声はあの球体から発せられてる気がする。
いや、それしか考えられない。
《察している通り、私の声はこれ……魔力球とでも言っておきましょうか。この魔力球から発しています。
ちなみにこの魔力球は監視、映像の送信、現状報告など様々な目的に使われていますから、映像を見ている中等部の生徒を楽しませてあげてくださいね》
おいおい、そこは高等部の生徒として恥じない試合をしてください。とかじゃないのか?
って、なんで俺学園長にタメ口を……
まぁいいか。心の中だし。
《さて、魔力球の説明も終わったことだし、次は場所について説明しましょう。
この森は学園の所有地で面積は学園とほぼ同じです。万が一の為に結界を張って人が入れないようにしてあるので思いっきり暴れてください。でも極力自然は壊さないように。
それからちゃんと学年別に分けましたから心配しないでくださいね》
あれ?みんな適当に穴に入ったよな?
なんでちゃんと別れてるんだ?
「だから言ったでしょ。どこに入っても一緒だって」
宮世……なんてヤツだ。
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