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男子生徒は一瞬驚いたものの、すぐさま横薙ぎの攻撃に繋げてくる。
俺はそれを片方の刀で受け止め、攻撃を押さえたまま踏み込んだ。
「しまっ――」
相手が何か言おうとしていたが構わずもう片方の刀で斬り上げる。
何とも言えない感触が手に伝わるが血は出ていない。
LCのおかげだろう。
それでも男子生徒は歯を食いしばって顔をしかめている。
どうやら傷付いた時の痛みは吸収されないみたいだな。
「テ……メェ……」
「ナメてかかるからそうなるんだ」
男子生徒の首にかかっているLCが透明から薄い赤へと変わった。
もう少しか。
「生意気なんだよ!【雷鳴】」
「【光壁】」
相手の手から放たれた雷は俺が出した光の壁によってかき消される。
あんな魔法、修司さんの【雷鳴】に比べたらどうってことない。
「くそっ!【雷光弾】」
「【光焼波】」
恐らく雷でできているであろう球体。
光焼波はそれを簡単に貫通し、男子生徒の体を貫いた。
「ありえねぇ……詠唱破棄まで……」
そう言って倒れる男子生徒。
俺は反撃に注意しながらゆっくりと彼に歩み寄った。
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