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「なぁ如月。ホントにこの道で合ってるのか?」
思わず如月に尋ねた。
だって最初の場所からそんなに離れたつもりはないのに一向に着く気配がないからだ。
「……合ってるに決まってるでしょ。……たぶん」
「あれ?今たぶんって聞こえたような気がしたけど……」
「うっさいわね!アンタは黙って私について来ればいいのよ!」
逆ギレかよ……
それに今の反応でわかった。
このルートは絶対に間違ってる!
「如月、今からでも遅くない。止まるか引き返すかしようぜ」
すると如月は不機嫌そうな……ってか不機嫌な顔をして振り向いた。
「何で?もしかしたらこの道で合ってるかもしれないじゃない」
その言い方だとやっぱり自信無かったんだな。
「じゃあこうしよう。このまま少し進んで何も無かったらルートを変えよう。それでいいだろ?」
そう提案したら如月は納得いかないような表情をしながらも了承してくれた。
たぶん何も無いだろう。
しかし俺の考えはあっさりと裏切られた。
俺達が少し進むと開けた場所に出たんだが……
「みんな、敵だ!」
そこで休憩していたであろうチームと鉢合わせてしまったわけだ。
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