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「如月……俺じゃこの人数は無理だ」
2対8だぜ?
2人までなら何とかなるとしてもキツいな。
「アンタが戦力になるなんて思ってないわよ。私が仕留めるからせめて囮になりなさい」
「はぁ?ふざけんなよ。だいたいお前がこんな所に来なければこうならなかったんだぞ!」
すると今まで敵の方を向いていた如月が俺を睨んできた。
「私だって人間なんだから間違いだってあるわよ!
それにアンタだって結局はついて来たんだから文句言えないでしょ!」
「あの状況じゃついて行くしかないだろ!」
「そうやって人に責任を押し付けるつもり?男のくせに器が小さいわね」
「今は男女平等の時代なんだよ」
「都合のいい時だけそう言って……」
「何だよ?」
「何よ?」
「おいお前ら。俺達を無視――」
『うるさい!』
途中口を挟んできた男子生徒を一喝。
だが俺はそこで今の状況に気付いた。
いつの間にか俺達2人を中心に囲まれている。
ヤバいな……全然気付かなかったし……
「おい如月。一時休戦だ。周りを見てみろ」
如月はブツブツ言いながらも周りを見渡し今の状況に気付いたらしい。
若干焦っているように見える。
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