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「悪いけど、手加減はしない!」
その声を合図に、ハンマーの男と槍の女が俺に向かってくる。
逆に銃の男は遠くから俺に発砲し、杖の女は詠唱し始めた。
セオリー通りだな。
だけど!
「ふっ!」
俺は飛んできた銃弾を楽々と斬り裂いた。
どうやらあの銃弾は魔力でできているみたいだ。
初撃が当たらなかったからか、俺の動きに驚いたのか、恐らく前者だろうが前衛の2人はいきなり俺と距離をとる。
「油断するなよ。ただの新入生じゃなさそうだ」
「見ればわかるわ。でも、これを躱せるかしら?」
そう言って女子生徒は俺の攻撃が届かない距離から槍を突いてきた。
遅い……
その突きを横に躱して踏み込もうとすると、頭上からハンマーが振り下ろされてくる。
「危ねっ!」
なんとか後ろに跳んでギリギリ躱したけどあと1歩多く踏み込んでたら間違いなく潰されてたな……
でもこれでハッキリした。
ハンマーや杖のヤツは兎も角、銃と槍を使っている2人は宮世と龍牙に比べたら足元にも及ばない。
あの2人は強かった。
2人だけじゃない。他のみんなもだ。
だから俺だけが足手まといだなんてゴメンだ。
絶対に追い付いてみせる!
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