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とりあえず、後衛を何とかしつつあのハンマーの男子生徒をどうにかしないとな。
俺は手始めに左の刀を振り下ろした。
その攻撃はハンマーの柄の部分で簡単に止められる。
同時に男子生徒の後ろからの発砲。
すぐに男から離れてそれを躱した。
「【水槍雨】」
しかし休む暇もなく杖のヤツが放った魔法が俺を襲う。
名前通り、水の槍が雨のように降り注いできた。
防御魔法を張るか?
いや、これなら躱せる!
俺は全速力で横に駆け出す。
そして当たるか当たらないかの瀬戸際、思いっきり地面を蹴った。
――ズキッ
「痛っ!」
どうやら当たっちまったみたいだな。
直撃ではない、かすった程度。
そのまま地面を数回転がった。
そのせいで体中が痛い。
だがその痛みも一瞬で消え去る。
あぁ、LCに吸収されたのか。
なんて考えるのも束の間、地面に映る影と足音で俺はすぐに顔を上げた。
ハハッ……まったく。次から次へと休む暇もなく攻めてくる。
これは……避けられねぇな……
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