魔法大会開催

30/44
前へ
/309ページ
次へ
「貴方が強いことはわかったわ。だから私も本気でいく!」 高山はまたもや俺の攻撃が届かない位置から槍を突き出してくる。 俺はそれを少し屈んで躱した。 どうしよう…… さすがに女子を斬ることはできないし…… かといってこのまま避け続けているだけじゃいずれ捕まる。 そう考えていると、高山は伸ばしきった腕を斜めに振り下ろしてきた。 「おっと」 それを楽々と受け止める。 そんな攻撃は龍牙じゃない限り喰らわねぇよ。 「くっ!」 「梨香!アレやろうよ!」 アレ……? 俺は井野の放ったアレという言葉に疑問を抱いた。 「そうね。お願い」 「任せて。【水天降弾】」 井野が魔法を発動すると同時に高山が飛び退き、俺は身構える。 だが辺りを見回しても何の変化もない。 失敗か? そう思った矢先、ポタポタと上から冷たいものが落ちてきた。 水?雨か? 上を向いた俺は目を見開いて驚愕した。  
/309ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12223人が本棚に入れています
本棚に追加