魔法大会開催

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         * 「あ、あった~!」 俺は力無く腕を上げる。 その手に握られているのは無くなったもう片方の刀。 結局あの後会話は続かず、みんなが集まってからということで再び沈黙になった。 そこで俺が刀が片方見つかってないことを思い出し、今まで探してたってわけだ。 「よかったわね、見つかって。でも二度とこんなことは勘弁よ」 探してくれたみんなも座り込んでいる。 ホントすいません……。 「それにしても皐月達は遅いな。それほど離れていたのか?」 彩華の視線が翔に移る。 「そんなに離れてなかったと思うけど……」 おい、まさか如月のヤツまた…… 「やっと着きました~!」 俺が如月方向音痴説を考えていた時、元気な声が耳に入る。 「ほらね。こっちでよかったでしょ」 続けて聞こえた自信に満ち溢れた声。 「遅いわよ。皐月、志乃」 言わずともわかる如月と坂上だ。 「いろいろあったのよ」 「そうそう。いろいろあったんです」 いろいろ……それは迷ったってことじゃないのか?  
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