魔法大会開催

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喉を潤した俺達はそのまま休憩をとることにした。 嵐が言うには近くに敵チームはいないらしい。 俺は側にあった木の根元に背中を預けて座り、昼食を確保する!と意気込んで川に入っている龍牙を眺めている。 素手で魚を捕まえようなんて無理―― 「よっしゃ!1匹目捕獲!」 ……ではなかったみたいだ。 俺には絶対できない。          * 「残りは8組か……予想よりかなり早いわね」 学園にある放送室。 10台ほどあるモニターの前で、学園長――久遠 真衣はそう呟いた。 「そうですね。このままいけば夕方までには終わりそうですね」 その声の人物――降谷 修司はそう言ってモニターを見る。 視線の先には、川の近くで休憩している光輝達のチームが映っていた。 「フフッ……気になる?」 「それはあなたの方では?」 「そうね。……っ!」 その時、突然真衣が立ち上がる。 「どうしました?」 頭に疑問符を浮かべながら尋ねる修司。 そんな彼に向かって真衣は静かに口を開いた。 「結界が……破られた……!」  
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