イレギュラー

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「マズい!こっちに向かって来てるチームがいる。しかも先頭は架神だ」 ドクンッと心臓が高鳴る。 どうするんだ、宮世?逃げるのか? 「距離は?」 宮世よりも先に龍牙が口を開く。 「すぐ近くだ。俺の姿も見られちまった」 マジかよ!?だったらもう―― 「そういうことだ。キミ達はもう逃げられない」 聞こえてきた声にハッとして目を向ける。 そこには木に背中を預け、腕を組んで俺達を見ている架神の姿があった。 その後ろに立つチームメンバーと思われる男女が5人。 2人足りない……。 失格になったのか、隠れているだけなのか。 どちらにしろ、前には架神、後ろは川。 横に逃げるという選択肢もあるけど油断できない。 俺達が黙って架神達を見つめていると、何を思ったのか架神はパンッと手を叩いた。 「あぁ、2人いないことか?安心しなよ。彼らはすでに脱落している。まったく……僕のチームから脱落者が出るなんて情けない」 架神はやれやれとでも言いたげにため息をつく。 アイツの言ってることがホントならありがたい。 8対6ならなんとかなるかもしれないからな。  
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