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「お喋りはここまでだ。武器を出しなよ。二宮 龍牙」
そう言って架神はいつの間にか出した武器を龍牙に向ける。
全体が真っ黒な刀を……。
龍牙は舌打ちし、嫌そうに槍を出した。
「お前と戦うのだけはゴメンだったんだけどな……」
「仕方ないだろう。僕の相手をできるのはキミぐらいなんだから」
その言葉を合図としたかのように、後ろの5人もそれぞれ武器を出す。
そして俺達も。
だが武器を出したにもかかわらず、架神は龍牙しか見ていない。
まるで俺達がいないかのように……。
実力がないのは自分でもわかってる。
でも!
架神に向かおうとした体は、横から伸びてきた腕によって止められた。
「堪えなさい。ムカついてるのはアンタだけじゃないんだから……」
如月だ。
「悔しいけど、架神に勝てるとしたら龍牙しかいないわ。だったら私達はそれを邪魔させないためにもアイツらをなんとかしましょう」
そうだ。河村も言ってたじゃねぇか……。
これは個人戦じゃない、チーム戦だ……って。
だから……この怒りは……アイツらにぶつけてやろう……。
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