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「やったぞ……ついに成功だ!」
例の男が歓喜の声をあげる。
「君はオリジナルコードとなったんだよ……零」
そう。この子は零。
なのに……。
「いや、君は今日から零じゃない。
コード00:神城 光輝だ」
わからない。
零が光輝なら光輝は零なのか?
もしそうなら……俺が零なのか?
以前の夢はここで終わった。
だが今回は違い、男は零の側に寄って口を開く。
「今日、この時をもって燐堂 零(りんどう れい)は死んだ。
この子に関する情報は全て抹消しろ。それから――――、――――――――」
そこから男の声が聞こえなくなった。
男は振り返り、近くにいた2人の男女に何かを話している。
何だよ?何て言ってるんだよ?
「教えろ!俺は誰なんだ!」
もちろん返事は返ってこない。
むしろ男達が離れていく。
いや、違う。俺が離れてるんだ。
直感で夢の終わりが近付いてるとわかった。
白い部屋はギリギリ見えるぐらい小さい。
そして、辺りは再び闇に包まれた。
――目覚めの時だ……。
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