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「みんな……」
みんなは俺の所に駆け寄ってきて、敵と戦う架神に視線を移す。
「無事でよかったわ。それから架神君を援護しないと」
そう言って双銃を出す宮世。
そこに少し遅れて架神のチームのメンバーが近付いてくる。
「っ!架神さん!」
「行くなっ!」
飛び出そうとする男子生徒を龍牙が咄嗟に押さえつけた。
「放せ、二宮!」
「落ち着け。今飛び出しても邪魔になるだけだ」
その言葉に男子生徒の動きがピタリと止まる。
そいつの手は、血が出るんじゃないかと思うほど固く握り締められていた。
「唯もだ。下手に撃って状況が悪くなるかもしれないだろ」
「……そうね」
宮世も悔しそうな表情を浮かべながら構えていた銃を下ろす。
足手まとい……そんな感じのことを言われたんだ。2人共相当悔しいだろう。
「だけど……」
俯きかけてた2人はその声を聞いて顔を上げる。
「その悔しさをぶつけることはできそうだな」
『は?』
俺達の間抜けな声とそれが飛び出してきたのは同時だった。
俺達を囲むように、架神と戦っている敵と同じ黒コートを着たヤツらが飛び降りてくる。
数は6人。2人で1人を相手にできそうだ。
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