12223人が本棚に入れています
本棚に追加
俺が駆け寄ると、タイミングよく壁が崩れる。
きれいに着地した龍牙の目の前には男がうつ伏せに倒れていた。
「龍牙、まさか……」
「気絶してるだけだよ。敵とはいえ俺に人を殺す度胸なんかないし」
龍牙は俺の方を向くとニカッと笑う。
そっか……よかった。
ってか、ずいぶんあっさり終わったな……。
ホントに捕縛のスペシャリストなのか?
まぁとりあえず、
「これ、使えそうじゃね?」
「確かに。ナイス光輝」
俺達は男の腕から伸びていた糸を切り離して手足と身体を堅く縛り上げた。
自分の糸で縛られるなんて考えてなかっただろうな。
「コイツは学園長にでも引き渡せばいいか。じゃあ他のヤツらの援護に……行く必要はないみたいだな」
は?っと思い如月達の方に視線を向ける。
アイツらの敵は全身が凍り付いて固まっていた。
……ご愁傷様です。
翔達に視線を移すと、敵は嵐のライフルの的となっている。
血が出てないところを見ると打撃変換の魔法がかけてあるんだろう。
一番心配だった彩華達も杞憂だったみたいだ。
魔法を使ったらしく敵の身体が少し焦げていた。
他のヤツらも大きな怪我はない。
さすが架神のチームだ。
最初のコメントを投稿しよう!