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同時に、頭に流れ込んできたのは文字や線が増えたより一層複雑な魔法陣。
さすがは上級魔法ってとこか……。
俺は目を閉じてその魔法陣に集中した。
核は……核はどこだ?
言い方はおかしいが、頭の中でしきりに視線を動かす。
そして、
「見つけた。たぶんこれだ」
視線はある一点で止まった。
それは魔法陣の中心の真下にある一文字。
恐らく……この魔法陣の核も【聖光防壁】の核と同じだと思う。
つまり今回の核も形。
文字の意味は……龍。
「龍の形がなくなれば、ただの炎だ」
瞬間、魔法陣が輝き、崩れ、熱風が俺の頬を撫でる。
――魔法が消えた。
『なっ!?』
複数の声が重なり、俺は閉じていた目をゆっくり開く。
龍牙達は信じられないとでも言いたげに目を見開き、男の顔はフードで見えないが驚いているだろう。
チラッと後ろに目をやれば、如月達もまた驚いてるだけで傷を負った様子はない。
俺は再び前を向き、次の行動に移った。
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