12223人が本棚に入れています
本棚に追加
「いや、何でもない。忘れてくれ」
そう言われるのが一番気になるんだよ……。
確か……前と同じって言ってたけど、それって――
「そういえば男の報告をしてなかったな」
「あ、あぁ」
話を逸らすように突然話題を変えてきた龍牙に、思わず思考を中断してしまう。
仕方ない。如月のことは後で考えよう。
「それでどうなったんだ?やっぱりあの傷じゃ死――」
「おいおい、お前が生きてるんだ。あの男も生きてるよ。もともと殺す気なんてなかったからな。架神はどうだか知らないけど……」
架神か。そういえばアイツは物騒なことを言ってたような気がする。
「お前が倒れた後に学園長と降谷先生が来てな。お前と男を治したんだよ。まさか学園長も光属性だっとは。
で、男と俺達が捕まえたヤツらは情報を聞き出すからって連れて行っちまった。今はどこにいるのかわからない。こんなもんだ」
「そっか。ありがとう」
俺は龍牙に礼を言うと、大事なことに気付いた。
「やべっ!俺の刀!」
「安心しろ。降谷先生が持ってる。退院したら取りに来いってさ。とりあえず目が覚めても1日は入院なんだと」
そうか、修司さんが……。
ってか入院なんだな。
最初のコメントを投稿しよう!