きっかけ

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「くっ!!貴様相手では分が悪い。今回は退くとしよう。 だが神城 光輝……次はないと思え!!」 男はそう言うと、建物の影に溶け込むように姿を消した。 それと同時に、止まっていた時間も動き始める。 「ふぅ……もう大丈夫だ」 男の人はうつ伏せに倒れている俺に手を差し出しながら口を開いた。 「助けていただいてありがとうございました! それで、あなたは一体何者なんですか?」 「あぁ、自己紹介がまだだったな。 俺は降谷 修司(ふるや しゅうじ)だ。 話はどこか別の場所でしたいんだが……」 「それなら俺ん家に来て下さい。すぐそこですから」 「悪いな。その方が丁度いい。えっと……神城 光輝君……だったか?」 「はい。こっちです」 お互いの自己紹介が終わると、俺と修司さんは家に向かって歩き出した。 悪い人じゃなさそうだし、命の恩人なんだから家に上げても大丈夫だよな。  
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