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6月30日
AM 9:20
・・・痛い。
頭も痛むが、それ以上に右腕が痛い。
目を開けると、最初に映ったのは空でも天井でもなく、不機嫌そうな女の子の顔だった。
「・・・あら、やっと目を覚ます気になったのですね」
「・・・・・・はい?」
やけに怒りのような物を含んだ声だったため、思わず聞き返してしまった。
「貴方、気絶したふりをして私の身体を触ろうとしたって、そうは問屋が許しませんわよ?」
「・・・?」
身に覚えの無い事を言われても困るのだが・・・。
「いや、身に覚えの無い事を言われても困るんだけど・・・」
「とぼけても無駄ですわ!気絶していながら私の胸を掴むなんて・・・そんな事が出来ると思いまして?」
・・・胸を、掴む?
まあ、普通女の子がそんな事されたら怒るのは当然の事だろう。
「・・・身に覚えが無いのは本当なんだけど、やってたのなら謝るよ。悪かった・・・」
「・・・え?」
いや、そこで「え?」って聞き返されても困るんだけど・・・。
「ま、まあいいですわ。この事は水に流してあげましょう」
・・・とりあえず、どうにかなったみたいだ。
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