chapitre 1 始まり。

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6月30日 AM 6:55 『~♪』 時間を確認した後、音楽を流す。耳に掛けたヘッドホンから曲が流れてくる。 窓から見える風景は、島を離れ、もう一つの島へ入ろうとしていた。 あと5分。 電車の到着予定時間は7時だ。 それまでの時間、耳に流れてくる音楽に浸って過ごす事にした。 AM 7:00 目的の駅に着いた僕は、キャスターと伸縮型のハンドルの付いた旅行用カバンを片手で引きずって、さらなる目的地を目指して街へ出た。 そこは、まるで東京をそっくりそのままもう一つ作ったか、あるいはそれ以上の街だった。 東京湾上を埋め立てて作られた人工島。 日本の新しいの首都。 それがここ、高天原。
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